マカロナージュしすぎ?マカロナージュがうまくできない最大の理由
マカロナージュでまた失敗!?
マカロナージュは、
マカロンを作る上で最も大事な作業であり、
マカロナージュは感覚がとても難しく、
初心者さんがマカロン作りでよく失敗をする
最大の理由ですね。
良否判断の為の知識と、見極めの経験数が圧倒的に足らないことです。
というわけで、今日は、そんな、
- まだマカロンを作ったことが無く、マカロナージュって何?という方
- いつもマカロナージュをすると、丁度いいところが分からず、やり過ぎてしまう方
- そもそもマカロナージュができない!
- 何度やってもうまくマカロナージュが成功しない
そんな方へ向けて、今日は、マカロナージュについて、
どのサイトよりも詳しく、分かりやすく説明したいと思います。
マカロナージュは、マカロンを作る上で、マカロンのシルエットや、完成度を左右する最も大切な作業であり、
素人にはピッタリのところで止める感覚がとても難しく、何回やってもうまくいかないなぁ!と思う方が多いかと思います。
正直な話、80回、90回以上やっても、ここが究極にピッタリ!という感覚には至りません。笑
でも、慣れて感覚を掴めば、それなりによくなってきますし、
卵白さんが何者なのか、だんだんと理解してきます。
また、ピエや、シルエットの良し悪しは、マカロナージュだけでは決まりません。
オーブン焼成の具合だったり、使っている天板や、オーブンシートでもシルエットは変わります。
マカロナージュが失敗したか?成功したか?
どの状態が良好で、どの状態が悪い状態かを判断する為にも
たくさんマカロナージュして経験することが一番重要です。
水溶性卵白を使うとか、メレンゲの知識とか、メレンゲの質とかも大事だけど、
マカロナージュは、マカロナージュ不足になるか、マカロナージュ過多になるか、
超絶絶妙にピッタリの所で止めろ!
ってことなんで、
ぶっちゃけ、ほぼ、自分の「直感とかセンス」が重要だと思う。
なので、最低でも100回くらいマカロナージュしないと、
自分にセンスが無いのかどうかは、判断できないと思います。
10回や20回では、まだまだ全然足りません。(笑)
マカロナージュ100回やって100回失敗したら、
センスは無いかもしれませんが、でも根性はありますw
100回くらいマカロナージュすれば、
見えないものが見えてくると思います。(←写輪眼かw
なので、
何回マカロンを作ったか、
ノートにレシピや分量、気温、湿度、オーブン温度、失敗した点などをメモして
データを収集することをお勧めします。
また、ピエが出ない原因についても記事を書きましたので、合わせて読んでいただければ、理解を深めるかと思いますので、ぜひこちらも参照下さい。
空洞化する理由と原因、対策についてはこちらを参照ください。
そもそもマカロナージュとは何ですか?
マカロナージュとは、メレンゲにアーモンドプードルや粉糖を加えて、
メレンゲの泡を潰さずに切るように混ぜた後に、わざわざ泡を潰す作業のこと
生地とメレンゲの気泡を均等につぶしながら混ぜ合わせて、生地の固さ調整をする作業のこと
をいいます。
マカロンって、メレンゲ作って、アーモンドプードルと粉糖を加えて混ぜるだけじゃないの?
って思ってましたが、それが可能なのはラピッドマカロンです。
もうマカロナージュで失敗しない!うまくできる為にするべき8つの方法
マカロナージュは、初心者には感覚が掴みにくく、慣れればそのタイミングが分かってくるけど、
何度やっても、失敗するかどうかは紙一重だと思います。
というわけで、マカロナージュの成功率を高めるためにするべき8つの方法を紹介したいと思います。
- 古い卵白(水溶性の卵白)を使う
- 常温の卵白を使う
- 乾燥卵白を使う
- ラピッドマカロンを使う(マカロナージュ不要)
- ハンドミキサーではなく、スタンドミキサーを使う
- イタリアンメレンゲを使う
- スイスメレンゲを使う
- ゴムベラではなくカードを使う
⓵古い卵白(水溶性の卵白)を使う
マカロンに使用する卵白は、
新鮮でフレッシュな卵白ではなく、
ちょっと古い卵白(水溶性卵白)が適しています。
卵は、時間(鮮度)の経過と共に、卵の中身が変化します。
その中でも特に変化するのが卵白だと言われています。
産みたての卵は、プリっとコシ(弾力)のある「濃厚卵白」と、サラっとした「水溶性卵白」に分かれており、
これが混ざり合っておらず、分れた状態です。
日が経つにつれて、
この「濃厚卵白」は「水溶性卵白」に変化していきます。
白身は徐々にハリが無くなり、
水っぽい水溶性卵白に変化していきます。
コシが無くなった、水溶性の卵白を使うことで、
卵白の表面張力が弱まって、外に広がろうとする力(起泡性)が上がります。
マカロン作り用の卵白は1週間くらい寝かせるのが理想です。
賞味期限も気にされるとおもいますので、
最低でもマカロンを作る2~3日前には、卵を割って
卵白だけを取り出し、
卵白のグラム数を測り、
ラップをして、ナイフなどの先端で数か所ラップに切り目を入れて、
冷蔵庫で(2日~1週間ほど)そのままにして、
卵白の弾力を失わせた水溶性卵白を用意すると良いです。
そうすると、泡立ちが良くなります。
②常温の卵白を使う
通常、スイーツやお菓子作りで使用する卵白は、
だいたい、冷蔵庫で冷やした冷たい卵白を使用することが多いですが、
それは、衛生的にも、メレンゲのキメ細かさ的にも気泡の安定性も、冷したほうが良いからだと思います。
しかし! マカロン作りにおいてはそうはいきません。
マカロン用のメレンゲ作りで大切なのは、マカロナージュで失敗しないようにする為、
とにかくメレンゲの気泡の量を増やすことだと思います。
冷蔵庫で保存した温度の低い卵白は、
常温の卵白よりも、泡立ちにくくなる性質があります。
(マカロナージュに失敗するだけでなく、気泡の量が少ないので、ピエが出なかったり、ピエの高さが低かったりする原因になる)
常温にすることで、卵白の泡立ちが良くなり、気泡の量が増えマカロナージュがやりやすくなります。
ただし、冷えている卵白より常温の卵白の方が、気泡の安定性は下がります。
③メレンゲを作るときに乾燥卵白を少量混ぜる。
通常の卵白は約88%が水分で、10%くらいがタンパク質だと言われています。
水分量が0%の乾燥卵白の粉をメレンゲに少量(数g)入れることで、
卵白の気泡の量が増え(密度が上がる)、
メレンゲ全体の水分量は下がり、気泡の安定性は上がります。
(また、入れ過ぎると、生地の水分量が下がり過ぎて、焼成時にひび割れの原因になりますので入れ過ぎはダメです。)←昔やらかした人w
安定した起泡力と腰の強い泡が得られます!
本品10gに70gの水を加えると80gの液卵白に相当します。
(卵白に対して約5%を目安に乾燥卵白を添加してください。)
とのこと。(cotta引用)
乾燥卵白を使うときは、グラニュー糖と混ぜるとメレンゲに混ざり合いやすいです。
と、言われても良く分からないかと思います。(笑)
例えばですが、
100g(水分量88%)の卵白があった場合、乾燥卵白を5g(5%)入れると、水分量はどうなるか?
卵白100g=乾燥卵白12g+水分88gに分けるとして、乾燥卵白5gを足すと
卵白105g=乾燥卵白17g+水分88gとなり、
水分量は88g/105g×100で、83.8%に下がります。
なるほどー。
④最初のマカロン作りはラピッドマカロンを使う
なんだかんだ言いつつも、最初のマカロン作りは、
ほとんどの確率でマカロナージュは失敗する可能性が高いと思います。
それは、マカロナージュの丁度いい感覚が初心者ではうまく掴めないことや、
上記のような知識と、正しいメレンゲ作り、環境がそろわないといけないからです。
ラピッドマカロンを使うと、ぶっちゃけ、マカロナージュという工程が無くなります。
粘度も調整されているので、通常のマカロンを作るようにカードを使用してマカロナージュする必要はありません。
粉類を入れてハンドミキサーで混ぜればOKです。(正確にはハンドミキサーで流動性を調整します)
そういうと、今日のテーマに反するかもしれませんが、
僕なんか、70回マカロン作ってても、マカロナージュは楽勝で失敗します(笑)
ラピッドマカロンの水分量について
ちなみにラピッドマカロンも要するに乾燥卵白ですが、
ラピッドマカロンは、ラピッドマカロンの粉100gに対して、水を65g入れて混ぜます。
ということはラピッドマカロンと水分の比率は、
ラピッドマカロン粉100g+水65g=全体で165g なので、
水分量は、水65g/全体165g×100%=39.4%くらいの計算になりますが、
ラピッドマカロン中に含まれるグラニュー糖の量と安定剤などの添加剤が
どれくらいの割合で入っているか分からないので、
正確に卵白量と水分量の比率は測れないけど
ラピッドマカロン(乾燥卵白は約?g:安定剤?g:グラニュー糖?g):水65g:アーモンドプードル100g:粉糖100g
とすると、
ラピッドマカロンの卵白の水分量は?
仮に、
安定剤を10g 乾燥卵白45g:グラニュー糖45g:水65gだと推測すると、
(水65g/乾燥卵白+水(45g+65g))×100%=59.0%
仮に、
安定剤が5g乾燥卵白40g:グラニュー糖55g(卵白量に対して1.375倍)と推測すると、
(水65g/乾燥卵白+水(40g+65g))×100%=61.9%
②の場合、卵白105g(水分量61.9%):グラニュー糖55g:アーモンドプードル100g:粉糖100g(粘性安定剤5g)という推測
安定剤がどれだけ入っているか分からないけど、実際の水分量が60%くらいだと推測すると、そりゃぁ、乾燥不要な訳だ。
むしろ、乾燥させすぎると割れる訳だ。
ラピッドマカロンを使っていると、水分量が若干少なすぎじゃないか?って思うかもしれませんが、
ラピッドマカロンは気泡の安定剤が入っているので、最適な水分量を定められており、
水を入れ過ぎたり分量を守らないと失敗しますので、
必ず水分量は記載のレシピ通りを守りましょう。
当ブログサイトは、
家庭で趣味でマカロンを作りたい素人さんや、
アマチュアさんに向けて書いているので、
プロのパティシエさんをターゲットにして記事を書いていません。
だから、ここであえて言おうと思います。
いやいや、マカロナージュしたいんだよ!
っていう声が聞こえてきそうですが、
失敗しないことも大切な選択だと思います。
何度も挑戦しまくって、失敗しまくってると精神的に気が滅入ってしまいますしね(笑)
あと、バレンタインデーとか、ホワイトデーとか、
誕生日ケーキの上に載せるデコレーション用のマカロンとか、
好きな人にあげる大事なマカロンとか、
失敗してはいけない時ってあると思うので、
そういう時は、迷わず成功率が高いラピッドマカロンを使用しましょう!
⑤ハンドミキサーではなく、スタンドミキサーを使う理由
そもそも卵白量が少ない人は、スタンドミキサーを使わないかもしれませんが、
何度もマカロンを作ってると、一度にもっとたくさん作りたい!って思うかと思います。
スタンドミキサーの使用は、マカロナージュというか、メレンゲ作りになると思いますが、
マカロナージュを失敗しない為には、良いメレンゲを作る必要があるので、そういう意味では、
僕はスタンドミキサーを使ってメレンゲを作ることを強くオススメします。
それは、メレンゲ作りが圧倒的に楽だし、
なにより、早くて、安定した高いクオリティのメレンゲを毎回作ることができるから
マカロナージュの成功率が上がるのです。
卵3~5個くらいの卵白量でメレンゲを作ると、ハンドミキサーだと、とても時間がかかるので、
もうこのくらいでいいかな?という感覚が結構、適当になってきます。
なのでメレンゲの質が悪くても、それに気づかずマカロナージュして失敗するというオチになります。
マカロン作りにおけるオススメのスタンドミキサー
僕が持っているキッチンエイドのプロフェッショナル600は6クオーター用で、ちょっとだけ大きいですが、
オプション品ですが、3クオーター用のボウルも装着可能ですので、
最も汎用性が高く、やっぱりこれが一番買って後悔しないスタンドミキサーかな~と思います。
キッチンエイドのスタンドミキサーだと、5クォーターか6クォーターくらいが一番人気ですね!
万が一、大き過ぎたわ~思って、メルカリで売る場合でも人気と需要があるので、値段が落ちないですしね。
3クォーターボウルを使うと、少量の卵白でもスタンドミキサーを使うことが可能です。
でもホイップワイヤーも、小さいワイヤーを使うことになるので、6クオーターのボウルを使うのをお勧めします。
植物性の安くて泡立ちの悪い生クリームでも、あっという間に泡立ちますw
夏は自宅でアイスクリーム作るのに重宝します(笑)
ハンドミキサーとスタンドミキサーの違い
ハンドミキサーとスタンドミキサーの違いは、まずホイップワイヤーが違いますね。
ハンドミキサーの2本のホイップワイヤーとスタンドミキサーの大きなホイップワイヤーでは、
回転時のかくはん力が、圧倒的に違います。
ハンドミキサーとスタンドミキサーとの差は歴然で、
スタンドミキサーの方が、圧倒的にめちゃくちゃ早いです!
スタンドミキサーを使うと、ハンドミキサーを持って、
メレンゲの角が立つ八分立てまで、15分!?とか、かかるところが、
スタンドミキサーだと200gの卵白が、3分半で8分立てに達します。
スタンドミキサーだと、かくはんしている間に、
グラニュー糖を煮詰めてイタリアンメレンゲの準備がし易いです。
しっかりとした角がピンと立つマカロンに最適な良質のメレンゲを
いつも安定して作り出すことができるので、
マカロナージュで失敗する確率を下げることが出来ます。
また、イタリアンメレンゲは、
早さも重要ですが、温度管理も重要です。
少量ならハンドミキサーでもOKですが、
大量生産したければスタンドミキサーは必須になりますね。
スタンドミキサーを使うメリット
- たくさんの量の卵白量を簡単にメレンゲにできる
- ハンドミキサーを持っている時間が無駄なのと面倒
- ハンドミキサーより圧倒的に早い(時間短縮できる)
- イタリアンメレンゲがやりやすい(シロップを投入しやすい)
- キメ細かい安定したメレンゲが作れる
- メレンゲで失敗しにくい
- マカロナージュで失敗しにくい
- ムラが少ない
- フレンチメレンゲでも気泡が良質なので、失敗しにくい
⑥イタリアンメレンゲを使う
フレンチメレンゲだと、グラニュー糖を3回に分けて入れるだけなので、作業は簡単ですが、
イタリアンメレンゲより高温のシロップを使わない分、
メレンゲの気泡の安定性が低いので、マカロナージュの難易度が高く、難しいと言われています。
その為、気泡の安定性(泡の消えにくさ)を上げる為に、イタリアンメレンゲを使用します。
しかし、初心者さんはイタリアンメレンゲだと、
片手で118度のシロップを測りながら、
もう片方の手でハンドミキサーでメレンゲをかくはんしつつ、
タイミングよくシロップを注ぎ込む作業は一人だと難しいので、
どうしてもフレンチメレンゲを使いがちですが、
これが失敗する確率を上げる原因だと思います。
フレンチメレンゲだと、初心者でもプロでも難易度が高く
マカロナージュで失敗する確率が高くなるので、
慣れればイタリアンメレンゲが一番安定性がよく、
多くのパティスリーがイタリアンメレンゲを選んで作っていると思います。
ちなみにピエールエルメのマカロンもイタリアンメレンゲで作られていますね。
もし気泡の安定性が悪く、マカロナージュが難しくてもそれでも
こだわってフレンチメレンゲでやりたいなら
ハンドミキサーではなく、
良質なメレンゲを作り出すことが出来るスタンドミキサーをお勧めします。
フレンチメレンゲでもイタリアンメレンゲでもどちらにせよ
スタンドミキサーを使用したほうが安心だし、失敗する確率は低いと思います。
それが無いとできないわけではないけど、悩むくらいなら
中古だったり安いものでいいので、スタンドミキサーはあったほうが良いと思う。
⑦スイスメレンゲを使う
数年前まではほとんど情報が無かったけど、
最近はスイスメレンゲを使う人も増えてきて、情報も増えてきましたね。
50度のお湯で湯銭して、卵白を温め、グラニュー糖を溶かしてメレンゲを作ります。
イタリアンメレンゲとフレンチメレンゲの良いとこ取りをしたようなメレンゲです。
これも効果的だと思います。
スタンドミキサーを持っていない家庭で作るマカロンにおいて、
非常に有効な方法かと思います。
スタンドミキサーを持ってても、スイスメレンゲは非常に安定した良質なメレンゲができるので、
スタンドミキサー×スイスメレンゲのこの方法は素晴らしいと思う。(簡単で最も失敗しにくい方法かと思うw)
イタリアンメレンゲとスイスメレンゲどっちが良い?と言われたら、
失敗するか、しないかにポイントを置くなら、スイスメレンゲはイチ択だと思う。
⑧ゴムベラではなく、カードを使う
マカロナージュのやり方は、ゴムベラでやる人が多いけど、(僕もゴムベラ使ってますw)
カード(ソフトドレッジ)を使うことをお勧めします。
cotta オリジナルカード ソフトドレッジ
軟からかい仕様なので、マカロナージュに最適です。
マカロナージュは、
作ったメレンゲに、アーモンドプードルと粉糖をざるなどでこした粉類を入れて
ゴムヘラで切るようにしてまぜた後、
面倒だけど、このソフトドレッジ(カード)に
持ち替えてマカロナージュするのが正しいやり方です。
マカロナージュで最も失敗しないやり方
マカロンの作り方、やり方はこの方法だけでないけど、これが最も失敗しにくいやり方かなぁと思います。
イタリアンメレンゲではなく、スイスメレンゲでも全然良いと思う。
マカロナージュで最も失敗しない為のポイント
ここで、マカロナージュの作業をするときの失敗しないやり方、ポイントを紹介します。
- 卵白は、卵白Aと卵白Bの2つに分けて用意する
- 卵白Bを使ってイタリアンメレンゲを作る
- マカロナージュ用の大きいボウルを用意する
- 卵白Aを先に粉に混ぜてしっかりこねる
- 卵白Bのメレンゲを3回に分けて入れる
- ゴムベラをカードに持ち替えてマカロナージュする
- リボン状に落ちた生地をよく見ること
マカロナージュ用のちょっと大きいボウルを用意する
卵白量が少量の場合は、ゴムベラと小さいボウルでも良いかと思いますが、
僕は大きいボウルに移し替えてマカロナージュすることをお勧めします。
マカロナージュは感覚が命です。
ゴムベラでもできますが、
カードから生地がリボン状に落ちるその感覚が大切だと思います。
やり過ぎると気泡が潰れすぎてしまい、
絞り袋に入れて絞ったときにマカロンの形を保てなくなり、超がっかりします。(笑)
少しでも成功率が上がるのなら、横着せず、その方法を選んだ方が良いと思います。
大きいボウルは100円ショップなどでも手に入ると思います。
僕はダイソーで売ってる一番大きいボウルを使ってますが、ご自身の卵白量に合わせて用意しましょう。
卵白は、卵白Aと卵白Bの2つに分けて用意する
卵白を用意するとき(イタリアンメレンゲを作る前の段階)ですが、
同じ分量の卵白を2つ用意します。
卵白Aは、粉に混ぜる用で、もう半分の卵白Bは、イタリアンメレンゲ用です。
粉類に対して、卵白の配合量はどれくらいにするかは、
いろいろ試してみればよいかと思いますが、
僕は、粉類の方が卵白量よりちょっと多めの方が
空洞化が抑止できるので良いかと思ってます。
基本は、
卵白A+卵白B:グラニュ―等:粉糖:アーモンドプードル=1:1:1:1
で、良いと思いますが、
(卵白A+卵白B):グラニュ―等:粉糖:アーモンドプードル=1:1.1:1.2:1.1
と、
粉類を1.0~1.3倍くらい入れても良いかなーと思ってます。
粉糖は少し多めが良いと思います。(←ピエが出やすい)
卵白Aは作ったイタリアンメレンゲを生地に入れる直前に、
先に粉類に直接入れて生地をしっかり混ぜる。
そのあとイタリアンメレンゲを入れる。
粉類とメレンゲが混ざり合うのに時間がかかる為、
その間に気泡が潰れてしまい、
マカロナージュが失敗する可能性が高まるから。
それを防ぐために、
先に卵白Aと粉類を混ぜておき、
そのあとメレンゲを入れることで、
粉類とメレンゲを混ざりやすくして、
できるだけ気泡を潰さないよう保護し、
マカロナージュの成功率を上げる為だと思います。
cottaさんの動画では、イタリアンメレンゲを作る前に、先に卵白Aを混ぜていましたが、
イタリアンメレンゲを作っている間に混ぜた生地が乾燥してしまうので、
イタリアンメレンゲを作った後、
生地に卵白Aを入れて混ぜるほうが良いかと思います。
卵白Aと卵白Bを50%ぐらいに分ける理由は、
50%卵白を入れないと、なかなか粉類と卵白Aが混ざり合わず、
生地の玉が出来てしまい、結局マカロナージュで失敗してしまいます。
卵白Aを粉類にしっかり混ぜ合わせたら、
そのあとイタリアンメレンゲを3回に分けて入れます。
卵白Bのイタリアンメレンゲを入れるときの注意点
卵白Aを粉類に先に入れてしっかり混ぜますが、
とは言え、イタリアンメレンゲを一気に入れると、
混ざりきるのに時間がかかり、
マカロナージュでやはり失敗する可能性が出てきます。
その為、
イタリアンメレンゲを入れるときは1/3ずつ、
3回に分けて生地に入れます。
イタリアンメレンゲはヘラで縦に切るようにして、(混ぜるというか、縦に切りまくる感じ)
ボウルの底の生地を上側へ持ってくる感じにして、
混ぜ合わせると言うより、切りまくって、
底の生地を上に持ってくるを繰り返します。
気泡をできるだけ潰さないように
ヘラの面をできるだけ使わないようにして、
切りまくると良いと思います。
ヘラではなく、マカロナージュ用のカードを使う理由
イタリアンメレンゲ(卵白B)を入れて、切るようにしてだいたい混ぜ合わせたら、
ここでカードに持ち替えてマカロナージュします。
このとき、ヘラではなく、マカロナージュ用のカード(スケッパーとも言う)を使って、
生地が膨らむ素となる卵白の気泡を均一に潰していきます。
気泡が均一の状態で乾燥をさせると表面に膜ができ、
焼いたときにマカロン特有のつるっとした質感になります。
よく、マカロナージュはヘラでやってしまいますが、
本当はヘラではなく、マカロナージュ用のカードに持ち替えてマカロナージュをします。
- ヘラだと面積が小さく、気泡を潰すとムラが出る
- ヘラだと、潰す気泡にムラが出るので、マカロナージュの良い加減が分かりずらい→分かりづらいから混ぜる→マカロナージュが進んでしまう
- ヘラだと、絞り袋に入れるときに面積が狭いので、一気に入れれず、その間にも気泡が潰れてしまう
- カードは面積が広く、広い面積を均等、均一に気泡を潰すことが出来る
- カードは、垂れて落ちた生地を見て、良否が分かりやすい
- カードは、すくって絞り袋に多くの量を運べるので、気泡が潰れにくい
まー、マカロナージュって作業自体は、割と一瞬なので、
めんどくさいから、カードを使わない人がほとんどだと思いますが、
絞り袋に入れるときにもったいないからと、
ヘラでボウルの残り生地を寄せ集めていると最後らへんの生地は、
まーひどいものです。
マカロナージュの成功率が1%でも上がるのなら、
初心者はヘラで横着せず、
面倒でもカードに持ち替えてマカロナージュしましょう!
メレンゲはイタリアンメレンゲの方が失敗率が低いので、
シロップが面倒でもイタリアンメレンゲを使いましょう。(笑)
失敗しないマカロナージュのやり方
粉類と、卵白Aをしっかり混ぜ合わせ、
卵白Bのイタリアンメレンゲを3回に分けて切るようにして混ぜ合わせたら、
ここでカードに持ち替えて、いざマカロナージュに入ります。
ボウルを回転させながら、カードで生地をボウル壁面にこすりつけて、気泡を潰していきます。
生地が広がったら、底側の生地を上に持ち上げて、
またボウルにこすりつけて生地の硬さを調節します。
この時、重要なのは、こすりつけ過ぎて、マカロナージュをやり過ぎないことです。
リボン状にゆっくり落ちるくらいでやめます。
トロトロトロ~と、早く生地落ちてくる場合は失敗です。
生地につやつや感が出てきたらそのあたりで止めます。
また、そうは言っても、カードに持ち替えて混ぜ合わせて、
結構、一瞬の作業なので、感覚をつかむことは難しいかと思います。
マカロナージュのやり過ぎに注意しましょう。
また、リボン状に落ちるとよく言われますが、
マカロナージュの見極めのポイントは、
もし、やり過ぎてしまって、後戻りできない場合は、オーブン温度や焼き時間で調整してリカバリーしたりします。
しくじっても、最後まであきらめないようにしましょう。
失敗したときはなぜ失敗したのか、必ず原因はあると思いますので、
失敗した原因を把握することが大切です。
失敗したかどうかは、絞り袋に入れて、絞ってみればすぐにわかるかと思います。
べちゃべちゃに広がってしまい、マカロンの形状を維持できなくなっていると思います。
マカロナージュでやり過ぎて失敗した!?と思ったら場合のリカバリー方法
マカロナージュをやり過ぎてしまった場合でも、
まだすぐに諦めてはいけません。
乾燥時間や、オーブン温度や、開閉のタイミング、
燃焼時間などで出来る限りリカバリーしてみましょう。
とりあえず絞り袋に入れ、クッキングシートはいつもより間隔を広くとって、小さめに絞りましょう。
乾燥時間はいつもより長くとって、しっかり乾燥させましょう!
それでも乾燥しないようなら、扇風機やうちわなどで緩やかな風を送って強制的に乾燥させるとか、
ドライヤーで遠くから暖かい風を送るとか、
もしくは、60度~100度くらいの最低温度でオーブンを予熱しておき、電源を切って庫内温度を調節して、暖かめの個室を用意して、
乾かない生地を数分入れて強制的に表面を乾燥させてしまうとか、
又は、オーブンの予熱温度を190~200度くらい、いつもより焼成時の初期温度を高くして、
表面を高い温度で一気に焼いて、表皮の膨張率を上げることと、
乾燥を促進させて、ピエを出したり、(開閉のタイミングが遅いと割れるか焼け色が付くので注意)←3分~5分の間くらいかな?そのあと130~160度に。
と、最後まで焼いてみると、意外にも何とかなる場合もあります。
一番やってはならないことは、マカロナージュが失敗した時点で破棄してしまうことです。
最終的にどんな姿になったとしても、
破棄することは口の中にしましょう!(笑)
道具について
初めから良い道具を持っている人は少ないと思います。
家庭にある器材でまずやってみて、必要性を感じたら、買い揃えばよいと思いますが、
マカロンを作っていると、理想を言い出したら、
家庭用の環境や道具では限界があるかもしれません。
求めるクオリティも、パン教室の先生が求めるレベルと、
パティスリーが販売目的でつくるマカロンと、
僕が家庭で個人が楽しむ分としてたくさん食べれば良いというクオリティでは、
求めるレベルは違うと思います。
それによって使用すべきオーブンや器材も違うと思います。
オーブンは毎日使うし、しょっちゅう壊れるから、
一番安い電気オーブンしか使わない!というパティスリーもあります。
だから、どの器材が正解か?とか、あれはダメだ、これは良い!
というマインドは人それぞれ違うものだと思います。
ガスオーブンはマカロンに不向きだから使わない!というマインドの人はそれでいいと思います。
スタンドミキサーなんかなくても、ハンドミキサーだけでマカロンは十分!と思う人も多いと思います。
でも、僕は、コンベクションのガスオーブンはマカロンだけでなく、ブリュレ作ったり、
パン焼いたり、ジェノワース焼いたり、グラタン焼いたり、シフォンケーキ作ったり、
汎用的にいろいろ作れて子供との教育や接点として大切な道具だと思うし、
スタンドミキサーはあると便利で、マカロンだけじゃなくて、シフォンケーキ作ったり、
ジェノワーズでも使えるし、夏はアイスクリームを作る為に重宝します。
安い植物性の生クリームだろうと、氷水に漬けなくても、あっという間にホイップ出来ます。
そういう意味で、僕はコンベクションガスオーブンを使ってマカロンを焼いたり、
スタンドミキサーを使ってメレンゲを作ったりして
お菓子作りを楽しんでいます。
だから、これらの機材をお勧めしますが、
マカロンは外見も中身もマインドも自由です!
好きなように混ぜて焼いて、失敗も楽しめば良いと思います。
マカロナージュ徹底解説のまとめ
マカロナージュ失敗は失敗ではなく、経験値が1つ上がっただけです。
マカロナージュは目指せ100回!たくさんマカロナージュして経験値を上げよう!
マカロナージュとは、生地とメレンゲの気泡を均等につぶしながら混ぜ合わせて、生地の固さ調整をする作業のこと
マカロナージュで失敗しない為にするべき6つの方法は
- 古い卵白(水溶性の卵白)を使う
- 常温の卵白を使う
- 乾燥卵白を使う
- ラピッドマカロンを使う(マカロナージュ不要)
- ハンドミキサーではなく、スタンドミキサーを使う
- フレンチメレンゲではなく、イタリアンメレンゲを使う
メレンゲはイタリアンメレンゲの方がマカロナージュの成功率が高いので、
イタリアンメレンゲを使いましょう。
卵白は卵白Aと卵白Bに分けて、卵白Bはイタリアンメレンゲにする。
卵白Aはメレンゲを入れる前に生地と混ぜ合わせる。
メレンゲは3回に分けて生地と混ぜ合わせる
マカロナージュはヘラではなく、カード(スケッパー)に持ち替えて、マカロナージュし、感覚をつかみましょう。
絶対にやり過ぎない気持ちが大事
マカロナージュをやり過ぎてしまった場合でも、
すぐに破棄せず、絞り、乾燥、オーブン温度や開閉のタイミング等で出来る限りリカバリーしましょう
最後まであきらめちゃいけません。
道具や環境は人それぞれです。
誰だってマカロンを作った最初は、
家にあるものでなんとか作ってみて、失敗して初めて必要なものが分かるし、
とりあえず最後までやってみなきゃ、どんな出来栄えになるかも分からない。
自分の装備の範囲内で出来る限りのクオリティを目指しましょう。
それでも、マカロンを作ってると、
なんだかんだ、やっぱりマカロナージュは難しくて、失敗しちゃうと思います。
簡単に上手にできないからマカロンは面白いと思うし、やり方も考え方もいっぱいあると思います。
だからこの記事が正解かどうかは分かりません。
自分を信じてマカロンを作れば良いと思います。
正解は1つでは無いから、とても奥が深く、マカロンは終わりなき戦いなんですね。